転職ノウハウ | 4月30日

転職時期はいつがベスト?目的・時期別にみる転職のタイミング

いざ転職を決めても、どの時期から活動をすればいいのか、どの時期に始めるが有利なのかなど悩んでしまうことがありますよね。「ボーナスをもらってから辞めたい」「より有利な条件での転職をしたい」となど希望も人それぞれ。

そんな転職時期の判断材料の一つとして「転職市場のトレンド」を把握することで活動をスムーズに行えるかもしれません。ここではさまざまな希望に適した転職時期について解説します。

1、転職活動にかかる期間
まず転職活動をする時期を検討するうえで確認したいのが、「転職活動に要する期間」です。
経験やスキル、希望する条件によってさまざまではありますが、一般的に「3カ月程度」とされています。

主なスケジュール
・情報収集と応募書類の作成:約2週間
・応募と面接:約1カ月
・内定後の退職交渉から新しい職場に入社するまで:約1カ月

ただし、「現職が忙しく、面接の日程が調整できなかった」「退職交渉が難航して、入社までに時間がかかった」「面接で合格せず、方針を変える必要があった」など、予定よりも長くかかることも少なくありません。
こうしたリスクを見越して、余裕を持ったスケジュールで転職活動を計画することが大切です。


2、目的別に見る転職のタイミング
ボーナスをもらって辞めたい場合
ボーナスをもらってから退職を考える際には、就業規則で賞与の支払い規定を確認しすることが大切です。賞与の受給条件(○月○日時点に会社に在籍しているなど)を把握し、転職活動の開始時期を計画しましょう。

一般的には、ボーナスが支給された少し後に、退職の意向を伝えて退職交渉に入ることが多いようです。
ボーナスが7月上旬に支給される場合は、6月頭から転職活動を開始し、ボーナス支給後に内定を得てから退職するのがスムーズです。同様に、12月中旬にボーナスが支給される場合は、11月頭から転職活動を開始するのが適切でしょう。

選択肢が多い時期を選びたい場合
求人が増える時期を狙って転職活動を行うことで多くの求人を比較検討することができます。
厚生労働省の有効求人数データを参照すると、1月~3月、9月~10月が求人数の多い時期と示されています。
また、5月〜7月は企業の中途採用の計画が実行され、大量採用をするケースがあるタイミングです。

なるべく多くの求人を比較検討して転職先を選びたいという場合、求人の増えるタイミングを狙って転職活動をするとよいでしょう。

ライバルが少ない時期を狙う場合
前述のとおり、一般的にボーナスをもらった時点や求人数の多いタイミングで転職活動を始める傾向があります。
競争を避けたい場合、こうした人たちよりも早めに動くのがおすすめです。
多くの企業が6〜7月にボーナスを支給するため、5月から転職活動を始めると、競争相手が少ない状況で進められる可能性があります。同様に、12月にボーナスを支給する企業が多い場合、10月から動き出すと、比較的ライバルが少ない状況で転職活動を進めることができるでしょう。

準備期間を作ってじっくり考えたい場合
多忙のため転職活動の時間を十分に確保できないという方は、ゴールデンウィークや夏季休暇、年末年始などの長期休暇を活用して、業界や企業のリサーチ、履歴書や職務経歴書の作成に取り組むことが多いです。また、この時期は企業側の採用活動も一時的に落ち着くことが多いため、応募先企業の比較や検討に時間をかけることもできます。
休暇後、本格的な応募を始めると、内定を得て転職するタイミングは7月、10月、または3月が一般的です。

特定の時期に入社したい場合
退職交渉に1カ月半程度かかることから逆算する必要があります。

4月の入社をしたい場合は、11月前後から情報収集などを始めることをおすすめします。1月〜2月初旬には内定を得て退職交渉を始め、3月末までに引き継ぎや有給消化をしましょう。

10月入社を狙う場合も、退職交渉に1カ月半程度かかることから逆算して、7月〜8月初旬には内定を得て退職交渉を始められるよう、5月前後から情報収集などを始めるとよいでしょう。
3、1年間の転職市場から考える転職時期は?
1月~3月:新年度の体制づくり
1月頃から、4月の新年度の体制強化に向けた中途採用を活発に進めます。この時期の採用は、年度末で退職する社員の欠員補充を狙うだけでなく、新卒入社者と一緒に研修を行うことができるメリットから求人が増える傾向にあります。一方、3月後半からは新卒採用が始まるため、人事部が多忙になることもあり、中途採用の新規募集はやや鈍るケースもあります。
なお、求人の選択肢が増える反面で同じように転職を考える求職者も増えることから競争率が高くなります。4月入社を目指す場合は、早めの情報収集と準備が重要です。

4月:中途採用活動は停滞
新年度が始まる4月は、年度始めの業務や社内異動の対応、新入社員の受け入れ、翌年の新卒採用の動き出しなどで企業の採用担当者は多忙となり、中途採用の活動は沈静化する傾向にあります。
一方で、大手企業の採用活動が鈍るこの時期を狙って、採用活動を行う中小企業やベンチャー企業も見られます。

5月~7月:採用計画がスタート
ゴールデンウィークが終わる頃には、企業の今年度の事業計画や人員計画が固まり、採用活動が本格的に動き始めます。この時期にはボーナスをもらってから退職する人が増えるため、その欠員補充のため「大量採用」が行われることもあり、採用チャンスが広がるタイミングです。また、緊急度の高いポジションや上位役職の募集も目立つ時期です。

8月:採用は継続するが、選考スピードは落ちる
8月になると、10月から始まる下半期の事業計画に基づいて採用を始める企業も出てきますが、夏季休暇の影響で選考の進行が遅くなる可能性があります。この時期をはさんで転職活動をする人は、通常より活動期間が長引くことを想定しておきましょう。

9月~10月:下半期の事業計画にもとづく採用がスタート
10月の下半期に向けた中途採用が活発化する傾向がある時期です。また、9月末に退職する社員の欠員補充を目的とした求人も多くなります。
この時期は、夏のボーナスを受け取ってから退職できること、長期休暇を活用して転職活動の準備を行えることなど、転職活動を行う求職者側のメリットもあります。

11月~12月:採用スピードが落ちる時期
次年度に向けた4月入社者の求人がすこしずつ出てくる時期です。また、ボーナスをもらってから退職する人が増えるため、欠員補充のための求人も増加します。しかし、12月はクリスマスや年末の忘年会・会合、冬期休暇などのイベントが多く、採用活動が停滞する傾向があるため、選考スピードが遅くなりがちです。

一方、上半期で採用できなかったポジションを引き続き募集している企業もあり、求職者にとっては、特定のスキルを求める求人や、幅広い職種を募集する求人など、バリエーションが豊富な時期でもあります。また、求職者数が減少する傾向にあるため、競争率が比較的低いという利点があります。
3、転職の注意点
転職が可能な時期
中途採用には「通年採用」と「一時的な採用」の2種類があり、転職できる時期は企業によって異なります。

たとえば、急成長中のベンチャー企業では、常に人材を求めているため、通年で第二新卒の採用を行うことがあります。一方、大手企業では、新卒採用が予定よりも少なかった場合などに、中途採用を行うことがあります。
大手企業で第二新卒の中途採用が行われるのは、一般的に新卒採用の状況が分かる7月から9月頃です。また、新卒と同時に研修を行うため、4月入社を目指して1月から3月に第二新卒の採用活動を行うケースもあります。

通年採用の企業を狙う場合はいつでも転職活動を始めることができますが、特定の企業や業界で一時的な採用を狙う場合は、時期に注意が必要です。希望する企業の採用スケジュールを把握し、最適な時期に転職活動を行いましょう。

社会保険料等の負担を軽くしたい場合
退職交渉で「退職日」を決める際には、退職日によって社会保険料の負担額が変わることに注意が必要です。

基本的に、社会保険は退職日の翌日が被保険者の「資格喪失日」となり、この「資格喪失日」を含む月に新たな会社に入社しない場合、退職月の社会保険料は自分で全額負担することになります。

【退職日の例】
6月15日に退職し7月1日に転職先に入社する場合、
6月分の社会保険料は自分で全額負担するか、家族の被扶養者として対応する必要があります。

6月30日に退職し7月1日に転職先に入社する場合
「資格喪失日」が7月1日となるのため、6月分の社会保険料は前職の会社が半額負担し7月からは転職先の会社が半額負担してくれます

6月10日に退職し6月20日に転職先に入社する場合
社会保険の変更手続きは必要ですが、6月分の保険料は転職先の会社が半額負担してくれます。


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