転職ノウハウ | 23年8月1日

夏のおしゃれ着♪「浴衣」のマナーや着こなしチェックポイントをご紹介

いよいよ夏本番!お祭りや花火大会など夏のイベントで活躍するのが「浴衣」。和装ブランドはもちろん、近年ではアパレルショップでも浴衣の取り扱いを行なっているブランドを多く見かけるようになりました。
普段和装を扱わないアパレルショップのスタッフの方でもお客様へご紹介ができるよう、ここでは着付けのマナーや必要な道具、着こなし方など簡単な浴衣の知識をご紹介します。

1、浴衣の歴史
浴衣の起源は平安時代の貴族が蒸し風呂でのやけど防止のために着た「湯帷子(ゆかたびら)」に始まります。綿素材の使用や風通しの良さから湯上がりや寝間着として普及していました。しかし江戸時代に入ると盆踊りや花見などに揃いの浴衣で出かけることが流行し、また歌舞伎役者が舞台で着た衣裳を庶民が真似るなどしたことなどから外出着として定着しました。さらに明治時代には注染という大量生産技術が登場し、浴衣が夏の普及着として全国に広まりました。

2、浴衣を着る際の注意点

衿合わせは右前(左が上)に
和装の着付け時のポイントの一つになるのが、衿合わせです。
着物を左前にするのは亡くなった人に着せる死装束の作法なので、浴衣を逆に着ると非常に縁起が悪い状態になります。必ず右前(左が上)にする正しい衿合わせで着用しましょう。
体に近い方を前と呼ぶので、混乱してしますが、浴衣は右前で着ることを前提に作られているので逆にすると柄が見えなくなる場合があります。柄にも注目しながら着付けを行うと分かりやすいでしょう。

衣紋は抜けすぎも抜けなすぎもNG
「衣紋を抜く」とは、衿の後ろを少しずらして着物や浴衣を着ることです。
目安は、首から衿まで、こぶしひとつ分ほど間隔をあけるくらいです。
また、衣紋をほどよく抜いていても、着ているうちにだんだん詰まってくることもあるので、こまめに鏡などでチェックしましょう。着付け時から衣紋を意識しておくと、着崩れ防止にもなります。

裾の長さはどのぐらい?
ベストな裾の長さは、くるぶしが隠れる程度です。
夏の装いでもある浴衣は、若干短めで着こなすこともありますが、短くなりすぎないよう着付けの際に注意する必要があります。帯を締めると若干裾が上がるので、着付けるときには、少し長めを意識するのがキレイに着こなすコツです。
3、浴衣の着付けに必要なもの
下記のアイテムが揃うと、着崩れせず綺麗な着こなしを保つことができます。

・浴衣
・帯
・下駄
・バッグ(カゴバッグ、和風バッグ)

まずはメインで着用するアイテムを準備しましょう。下駄はサンダルでも代用が可能です。

・腰ひも
腰ひもは、浴衣の前身頃を合わせたあと、腰に巻きつけ結ぶことで、前身頃を固定させる役割があります。
浴衣を着る時の腰ひもは、色や柄は問いませんが、滑りにくく、締めやすい素材を選びます。腰ひもは、2~3本あると便利です。

・伊達締め
伊達締めとは、浴衣の合わせを崩れにくく留めて、おはしょりを押さえ真っすぐに保つための細めの帯のことです。
夏の汗ばむ季節に浴衣を着るなら、通気性のいいメッシュタイプがおすすめです。また浴衣を着慣れていない場合は、マジックテープを使った「マジックベルト」と呼ばれている伊達締めが扱いやすいでしょう。

・浴衣用の下着
浴衣の下に浴衣用肌着や和装インナーを付けることで、汗で浴衣が張り付いて着崩れするのを防止します。
和装インナーには、上下セパレートタイプのものもありますが、浴衣ならワンピースタイプが一般的です。
また浴衣を着る時は本来ブラジャーは必要ありませんが、和装用のブラカップが内臓されたワンピースタイプで、通気性・吸水性に優れたものがおすすめです。

・帯板(前板)
帯を締める際に胴の前部分に着用し、シワを防いできれいに見せる帯板で、前板とも言います。

・コーリンベルト(ワンタッチベルト)
コーリンベルト(着付けベルト、着物ベルト)は、浴衣をキレイに着付けたり、着崩れ防止のために使います。パチっと留まるワンタッチタイプで、伸縮性のあるタイプが便利です。

・着物クリップ
着付けの際に帯や襟の形を整える仮止めに使う着物クリップです。帯結びの時に、帯が邪魔にならないように一時的に留めるために使用します。着付けの時だけでなく、外出先でお手洗いを使う時にもあると便利です。
3、着付け後のチェックポイント
浴衣を着用した後に綺麗に着こなせているか、前後のバランスを確認しましょう。

浴衣の前面
・衿の合わせが、のどのくぼみがわずかに見えるくらいになっているか
・おはしょりに余分なしわがないか
・褄が上がっているか
・上前の長さが、くるぶしくらいの長さになっているか
・裾から下前が見えていないか。衣紋がこぶし一つ分より少し控えめなくらいに抜けているか

浴衣の後面
・背縫いが体の中心にきているか
・背中の余分なしわがとれているか
・裾線はくるぶしくらいの長さになっているか
・裾つぼまりになっているか
・衣紋がこぶし一つ分より少し控えめなくらいに抜けているか

もし気になる部分があれば、もう一度着付けを行うことで日中の着崩れを防止することができます。
4、まとめ
浴衣の知識を紹介しました。気軽に夏のおしゃれを楽しめる浴衣ですが、和装ならではのルールがあります。間違った着こなしやマナーをお伝えしないよう、しっかり基本を覚えてお客様に素敵なアイテムをご紹介してくださいね!


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