転職ノウハウ | 22年10月13日

コロナ禍でECサイトが発展する今、販売員の役割とは?

新型コロナウイルスの影響で社会や生活が大きく変化する中、アパレル業界も大きな影響を受けました。特にコロナ禍に大きく発展を遂げた「ECサイト」の登場で、これまでの環境や仕事意識が変わった販売員の方も多いと思います。
オンラインでお買い物をする方が増えている今、店舗の販売員に求められているものは一体何なのでしょうか?


なぜコロナ禍にECサイトが成長したのか
ECとはインターネットでの受発注や決済、契約などの商取引を行う「電子商取引」のことで、一般的に「ECサイト」「ネットショップ」と呼ばれています。「アパレルEC」は、ファッションブランドやメーカーがネットショップを使って自社の商品を販売することを指します。
どうしてコロナ禍にECサイトが成長したのでしょうか?それはお客様側にも、ブランド側にも、やむを得ない事情があったからです。

まず、お客様は外出自粛期間による実店舗での買い物が出来なくなったため、ECサイトを利用せざるを得なくなりました。実際に、ネットショッピングの利用者はコロナ禍を機に急増しています。(EC利用者:2020年1月42.8%→2021年3月52.5%)
また、ブランド側は営業自粛の中であっても販売を続けられるECサイトの強化が必須となりました。
さらに、実店舗を持たないD2Cブランド(自社のECサイトから、卸売業者や小売店などの仲介を挟まずに直接商品を販売をするブランド)の増加によってECサイト同士の競争が激しくなったことも成長の要因と考えられます。


ECサイトの今後は?
はじめは仕方なくECサイトを利用していたお客様も、徐々にツールを使いこなしその便利さを実感するようになりました。また、ブランド側はECサイト同士の競争によってサイトの見やすさや、商品の紹介文、決済方法などの利便性を高める工夫を続けています。こういった状況から、コロナ終息後もECサイトは成長を続けることが見込まれます。

では、ECサイトが成長する中で、店頭で販売することはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか?

店頭販売のメリット
・安心感のある販売ができる
顏が見える相手とのやり取りや、実際に商品を手に取ることでお客様は安心して購入することができます。販売員側もお客様の表情や声のトーンを確認しながら接客できるので、満足度の高いご案内が可能です。

・ブランドのファンを作りやすい
価格やサイズだけを表示するECサイトよりも、ブランドの魅力や着こなしなどプラスアルファの情報をお伝えできる店頭販売はファンを獲得しやすい環境といえます。

・顧客様とよりコミュニケーションを取れる
コロナの影響で来客数が減ってしまった半面、店舗を選んでくださる顧客様とのお時間を取れるようになりました。しっかり接客が行えるようになり「特別感」を味わっていただくことができます。


店頭販売のデメリット
・商品を比較したご提案が難しい
ECサイトであれば探している商品を他ブランドを含めて探したり比較したりすることができますが、店舗ではそれが難しいです。

・商品をご紹介できるお客様の数が少ない
店頭販売はお客様が実際にご来店してはじめてご案内が可能になるので、ECサイトと比べれば当然ご案内できるお客様の数は少なくなってしまいます。


販売員が今必要とされている役割は
ECサイトと比べた結果、販売員に必要とされる役割は大きく2つあると考えられます。

まず1つ目に、お客様「個人」のご要望に応え、ブランドのファンを作ることです。
店舗で実際に商品を見たり触れたりして商品を購入したいお客様、販売員にコーディネートを提案して欲しいお客様、ディスプレイが気になったお客様、ネットで見た商品の実物を確認したいお客様…。それぞれのお客様がどんなご希望を持っているのか、お聞きしたり雰囲気を読み取ったりすることはECサイトにはできません。

販売のプロとしてお客様の求める回答ができるよう、商品知識からコーディネートの組み方、ブランドの魅力やトレンド、またECサイトの売れ筋商品まで、様々な情報を理解し説明するスキルが必要になります。さらにECサイトでの購入では分かりづらい、お客様のご不明点や不安な点などもお聞きし店舗で解決することも大切です。
店舗でしかできない1:1の関係から、ブランドのファンになっていただくことが販売員の役割の一つです。

2つ目に、「店舗目線」のSNS発信を行うことです。
お客様はご来店できない代わりに、SNSを使って情報収集をおこなう機会が増えました。それは来店されたことの無い方へ、店舗の雰囲気や販売員の人柄などをアピールできるチャンスが広がったということです。

店頭にいるからこそ体感できる商品のサイズ感や手触り、さらに地域のトレンドや気候による売れ筋の変化など、店舗のリアルな情報をいち早くキャッチし、発信するのはECサイトでは難しいことです。
リアリティのある情報をSNSで発信すること、さらに文章や写真のスキルを磨き説得力のある内容を発信することが販売員に求められています。


まとめ
販売員の役割は、お客様「個人」のご要望に応えてファンを獲得すること、「店舗目線」でのSNS発信であることが分かりました。
コロナの影響によって急激に発展したECサイトはコロナ終息後も成長を続けると考えられます。しかし店頭でブランドを紹介する販売員の仕事はこれからもとても重要です。
時代の流れを味方につけながら、ぜひトップ販売員を目指していってください!


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